四季問わず快適に暮らせるようになった現代。
季節の移ろいをこまやかにとらえて、暮らしの工夫で自ら調節する感覚や身体知はずいぶんと失われてしまいました。
知らず知らず、自然のリズムから遠ざかり、なぜこんなにしんどいのかわからないまま不調に悩まされつづけている方は少なくありません。
和菓子はひとつのメモリーです。
毎年同じ頃に同じ意匠がくりかえされてきたことで、自然と歩調を合わせて生きるしかなかった時代の、きざしをとらえる繊細な感覚や形ばかりになった風習の古の姿を今に残してきました。
その豊かな記憶に導かれて、東洋医学と現代の科学が交わるところを探っていくと、今の私たち、これからの人たちにも伝えたい、いのち育む自然のリズムの活かし方が見えてきました。
すこやかに、しあわせに——。
いつの世も変わらぬ願いをこめて、人と人、人と自然を結びつづけてきた日本のお菓子。
そこから広がる二十四節気の情景を絵葉書にして、和菓子・からだ・俳句で綴る季節のメッセージと大切な人をいたわるあなたの気持ちを乗せて、津々浦々どこへでもお届けします。
どうぞ、まずは誰よりも大切な、
あなた自身のお手許へ。
汐音屋
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立春〜穀雨
2月上旬〜5月上旬寒暖にゆさぶられて目覚める芽吹きのとき
まちわびた太陽が日に日にかがやきを増し
わずかな温もりに梅のつぼみがほころびると
縮こまっていたからだもゆるみはじめる隙をねらう雨や寒の戻りから身を守りながら
ゆったりとウォーミングアップしていくとき -
立夏〜大暑
5月上旬〜8月上旬太陽を浴びてめいっぱい力強く伸びゆくとき
太陽はいのちの原動力
陽光を全身で受け取ろうと若葉が繁る頃
からだのめぐりが良くなり新陳代謝が活発に積極的に動いて丈夫なからだを養いながら
余分な熱を上手に逃していのちを守るとき -
立秋〜霜降
8月上旬〜11月上旬いのちの輝きをみのりとして受け取るとき
夏の旺盛な太陽ではぐくまれた生命力は
いのちつなぐみのりとして結ばれる人間もまたその恩恵を受けて
酷暑で費やしたエネルギーや栄養を補給し
厳しい冬を温かく越す準備をはじめるとき -
立冬〜大寒
11月上旬〜2月上旬太陽かくれて生命力とぼしくなるとき
木々は葉を落とし 動物は眠りについて
エネルギーの消耗を抑えていのちを保つ一方
人間は陽のかわりに火を焚いて活動を続ける熱はいのちの源 ムダ遣いせず大事に守って
芽吹く力を蓄えはじまりの春にそなえるとき
〈閲覧方法〉
読みものへの入り口は各節気を描いた24葉の絵葉書です。四季毎にリリースされる絵葉書セットをご購入の上、宛名面に印刷されたQRコードをスマートフォン等で読み取ってお入りください。
2024年9月、神戸市東灘区に汐音屋の実店舗をオープンしました。
汐音屋 -shioneya-
和室のある一軒家で上生菓子や干菓子の受注販売とご予約制の喫茶、普段着のお茶席、日本文化にまつわるイベント、スローエイジング講座などをお届けしております。
Instagramはこちら → @shioneya
kanoha543
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企画
汐音屋 山崎ちひろ
和菓子屋 店主
國際中医薬膳師
登録販売者登録資格保有(OTC医薬品)中医薬膳を入口に中医学や生理学、気象などを学び進める。現代科学にも適う二十四節気を軸に、からだのしくみに働きかけて日々の習慣のなかで無理せずラクになるセルフケアを提案。2019年から「スローエイジング講座」を開講中。
二十四節気の移ろいを映すものとして講座のためにつくりはじめた上生菓子が好評になり、2024年に神戸市東灘区に和菓子屋を構える。茶道を学びながら製餡からすべて手作業でつくる上生菓子や干菓子は茶事や大寄せの茶席にも用いられている他、和菓子を支える日本文化に触れる企画なども多彩に展開している。汐音屋 -shioneya-
すこやかに しあわせに ことほぐ御菓子
最寄り駅:JR摂津本山駅/阪急岡本駅 -
イラストレーション
フミノナ
イラストレーター・テープアート作家
マスキングテープを画材に色合わせ、透けた重なりを活かしカッティングする手法で制作。
広告、挿絵、百貨店のフェアビジュアル、カレンダー等のイラストレーション、文具メーカーの商品監修・コラボレーション等。
2019年よりメーカーにテキスタイルデザインの作品を提供し表現の幅を広げ活動中。
著書『マスキングテープで楽しむ模様づくり』(ブティック社 刊) -
俳句
志田 円
福岡・北九州の俳句結社「自鳴鐘」同人。
重度のME/CFS(筋痛性脳脊髄炎/慢性疲労症候群)患者で、闘病中に出会った俳句で頭角をあらわし令和元年度自鳴鐘新人賞受賞。
極度の倦怠感や睡眠障害、身疼痛で起きていられるのは日に3時間。ほぼ寝たきりの生活の中で詠む俳句は元気だった頃の五感を取り戻し、人間らしさや生命力をよみがえらせる原動力になっている。



